ブラック・レベル・モーター・サイクル・クラブ ライブレポート

ライブレポート
<2008/01/11
BLACK REBEL MOTORCYCLE CLUB JAPAN TOUR 2008 @渋谷 DUO Music Exchange>
ついに彼らが帰ってきた!!
ピーター・ヘイズ(G/Vo)、ロバート・レヴォン・ビーン(B/Vo)、ニック・ジャコー(Dr)の3人からなる米サンフランシスコのロックンロール・グループ、ブラック・レベル・モーターサイクル・クラブ(以下B.R.M.C.)。ストロークス、ホワイト・ストライプス、キングス・オブ・レオンらと共に“NEW ROCK REVOLUTION”ムーブメントの一翼を担う存在として注目を受け、NMEの表紙を飾るなど大絶賛された2001年の衝撃的なデビューの後、メンバーの一時脱退と沈黙期という苦境の時期を経て、2005年に3rdアルバム「ハウル」で復活。昨年リリースした4thアルバム「ベイビー81」を引っさげての凱旋公演だ!
日本での公演は2002年のFUJI ROCK FESTIVALと2003年の単独来日公演のみというB.R.M.C.。ライブを我が目で見たいと熱望していたファンは少なくないはずだ。今回の日本公演は大阪、東京、そして東京追加公演のたった3会場のみ。東京公演は追加も含めてソールドアウト。開演時間の19時ちょっと前に到着した会場は、当然彼らのライブを心待ちにしていたファンで埋め尽くされていた。
半袖姿でステージ前方に陣取る学生らしき女性グループ、ドリンクを待ちながらステージセットを気にかける眼鏡の男性、仕事終わりに急いで駆けつけたであろうスーツ姿のサラリーマン・・・B.R.M.C.の音楽性と同様、幅広い観客が東京での最終公演を目撃しようと駆けつけている。皆、この日を、メンバーの登場を熱望しているのをひしひしと感じる。
予定時間を15分過ぎたころ、会場に流れていたBGMが止み、客電が落ちた。と同時に、悲鳴にも似た歓声がワッと上がる。歓声と拍手の中、最初にステージに現れたのは、黒いシャツに黒いパンツにリーゼントといういでたちのピーター(G/Vo)だ。
ギター1本を手に歌い出した「グラインド・マイ・ボーンズ」で、フロアは静かな熱気に包まれる。ピーターは「コンバンハ」と人なつこく日本語で挨拶すると、ギターをアコースティックに持ち替え、また一人で「コンプリケイテッド・シチュエイション」を歌い出した。ギターとハーモニカで奏でられるシンプルなメロディーが印象的なこの曲で、B.R.M.C.ってこんなにブルージーだったっけ?とハッとさせられる。苦境を乗り越えた彼らが新たに獲得した音は、以前よりも確実に力強さを増していた。
ピーターが2曲を歌い終わったところで、ロバート(B/Vo)とニック(Dr)がステージに登場。ロバートは手にしたコンパクトカメラで客席の写真を撮り、オーディエンスを沸かせていた。ニックがドラムセットに座り、ロバートがベースを肩に掛け、ピーターがギターを握っている。ステージに並んだ3人のたたずまいを見て、B.R.M.C.が、過去に目撃したことのある彼らのライブの記憶が、徐々に蘇ってくる。
1・2曲目と同様ブルージーな「デヴィルズ・ウェイティン」、ドラムがシンプルにリズムを刻む「シャッフル・ユア・フィート」を経て徐々に縦ノリになってゆくオーディエンス。続く「ラヴ・バーンズ」では、内臓に響く重いニックのドラムと、ピーター/ロバートのツインギターが絡み合い、B.R.M.C.の真骨頂とも言える甘美なグルーヴを紡ぎ出していく。彼らの名前を冠した1stアルバム「ブラック・レベル・モーターサイクル・クラブ」のトップに収録された楽曲だ。ステージ後方に掛けられた髑髏の垂れ幕に不気味に映し出された3人の影と、美しい音の洪水が対照的だ。

「ベルリン」ではニックがタンバリンでオーディエンスを盛り上げ、「ウェポン・オブ・チョイス」では、ベースのロバートがヒリヒリするようなスリリングなボーカルを聴かせる。一度「コンバンハ〜ゲンキデスカ〜?」という陽気な日本語の挨拶をしたものの、その後はほとんどMCを挟まず、3rd・4thを中心に「ストップ」「シックス・バレル・ショットガン」などのスピード感のある縦ノリ曲と、「ハウル」「レッド・アイズ・アンド・ティアーズ」などの重く聴かせる系の曲を織り交ぜながら、オーディエンスをヒートアップさせていく。B.R.M.C.の中ではあまりイメージにないピアノ曲「ウィンドウズ」「プロミス」も披露。ここではロバートがピアノを、ピーターはギターを肩に掛けたままトロンボーンを演奏していた。3人を照らす深青や深紅のライトが本当にキレイでウットリしてしまう。
そして、やはり一番盛り上がったのは、本編の最後に演奏された「ホワットエバー・ハプン・トゥー・マイ・ロックンロール」。初期のB.R.M.C.の作品の中でも人気の高い、ピーターとロバートのボーカルの掛け合いが印象的な、文句なしに盛り上がるタイトル通りの「ロックンロール」。一度イントロの演奏が始まって止まるというハプニングがあったが、仕切りなおしのもう一回では「1・2・3・4」の掛け声とともに会場は熱狂の渦に飲み込まれた。サビの「Whatever happen・・・」では会場全体が声を揃えての大合唱!
演奏を終えた彼らは一旦ステージを去ったが、袖に下がるときにニックが最前列の客に丁寧にスティックを手渡ししてあげていたのが微笑ましく、彼らの人柄を見るようで印象的だった。
彼らがステージを去った後も鳴り止まない拍手がやがてアンコールの手拍子に変わり、程なくしてピーター、ロバート、ニックの3人がステージに再び登場する。MCでスタッフを紹介し、オーディエンスへの感謝の言葉を述べた後、「イン・ライク・ザ・ローズ」の印象的なギターのイントロが流れ始め、ロバートがゆったりとボーカルを取る。ラストに演奏された「サルヴェイション」〜「ハート・アンド・ソウル」は朝日が上る光景を見るように美しかった。
出血大サービスの9曲のアンコールを終えたところで、一息してふと時計を見ると既に22:20。気づかぬうちにライブが始まってから3時間もの時間が経っていた。しかしその長さを感じさせない圧倒的なパフォーマンスだった。日本でライブをするということに対するB.R.M.C.の枯渇感とB.R.M.C.を歓迎するオーディエンスの枯渇感がそうさせたのかもしれない。数年ぶりに見たステージの彼らはパワフルさと懐の深さを増しており、4年という日本のファンとの時間的隔たりを確実に埋めることができただろう。彼らのカムバックとも言える今回の公演の場にいられたことは、非常にラッキーだったと思う。
photo by Kentaro Kambe
セットリスト

- 01.グラインド・マイ・ボーンズ
- 02.コンプリケイテッド・シチュエイション
- 03.デヴィルズ・ウェイティン
- 04.シャッフル・ユア・フィート
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- 05.ラヴ・バーンズ
- 06.ベルリン
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- 07.ウェポン・オブ・チョイス
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- 08.ストップ
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- 09.ハウル
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- 10.オール・ユー・ドゥ・イズ・トーク
- 11.666 コンデューサー
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- 12.シックス・バレル・ショットガン
- 13.レッド・アイズ・アンド・ティアーズ
- 14.エイント・ノー・イージー・ウェイ
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- 15.ウィンドウズ
- 16.プロミス
- 17.メルシー
- 18.アイ・アム・ザ・リザレクション
- 19.シンパセティック・ヌース
- 20.ニード・サム・エアー
- 21.アズ・シュア・アズ・ザ・サン
- 22.アメリカン X
- 23.トゥック・アウト・ア・ローン
- 24.キリング・ザ・ライト
- 25.スプレッド・ユア・ラヴ
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- 26.ホワットエバー・ハプン・トゥー・マイ・ロックンロール(パンク・ソング)
- En1.イン・ライク・ザ・ローズ
- En2.スティール・ア・ライド
- En3.ライフルズ
- En4.ザ・ショウズ・アバウト・トゥ・ビギン
- En5.ウェイト・オブ・ザ・ワールド
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- En6.シェイド・オブ・ブルー
- En7.ホワイト・パームス
- En8.サルヴェイション
- En9.ハート・アンド・ソウル
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